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h.t.y.s

どこかの星の物語

戦闘

その日は、砂嵐が吹いた。 西からの風と共に、砂がそこいら中に舞い上がった。 MH同士の戦闘があった。 それは、これまでの長い戦争の終わりを意味する闘いだったそうだ。 Nightでなければ、操作できないというMH。 タカオは初めて見た。

ビロードのランプ

夜になり、タカオは、ビロードのランプに火を灯した。 部屋が少し明るくなる。 子供のころから、独りで暮らしているから、独りなのは慣れている。 だけど、暗闇は苦手だ。 暗くなったら、ランプに火を灯す。 部屋が少し明るくなる。

光の粒子になるなら、死ぬのは怖くないか。 死にたくないのか。 本当に、それで良いのか。 いくつもの疑問が僕の心の中をよぎるんだ。 それは、変えることのできない未来なのか。 永遠にそこで生き続けるのか。 本当に、それで良いのか。 それが生の究極の姿…

ミロクは、この光の粒、一つ一つが死者だと言った。 かつて生者だった無数の光の粒子。 これが、生ある者の行き着く先であると、 ミロクは言った。

死者の国

この星のどこかに、 死者の国があるという。 死者の国には、 今まで死んだ無数の人間がそこに「存在」しているという。 それは、魂というものなのだろうか? 死んだ者はみな、そこへ行くのだろうか。 僕の父母もそこに「存在」しているのだろうか。 だとした…

海は怖い。 人間がいくべき場所だとは思わない。 それでも、蟹漁船の男達は海へ出ていく。 なぜ出ていくのか。 なにしろ、蟹は高く売れるのだ。 金だ。 金が男達を海へ向かわせる。 僕らは貧民だからだ。 普段は怠惰な男ですら、海へ出る。 年に数人は海で死…

そう、「姉」が恋した相手は、ミロク。

私の姉

私には「姉」がいる。 「姉」がいるなら、 私が王位を継承することはないはずだ。 だが、昔から、 いつか私が王となる日が来るかもしれない。 幼い頃からずっと、そう言われ育ったのだ。 なぜか? 私の「姉」は、 幼い頃に神に恋をしてしまったせいだ。

王族の娘

私は、王族の娘として生まれた。 王族といっても傍流の家である。 しかし、本家筋には王位を継承できる子がいない。 したがって、いつか私が王となる日が来るかもしれない。 幼い頃からずっと、そう言われ育ったのだ。 それが、どれ程、窮屈なものであったこ…

ミロク教

学校の授業では、ミロクとは超古代の科学者だって教わった。 だけど、今ではミロク教の教祖様である。 貧民に、ミロク教の教徒はいない。 だいたいが、上級国民といわれる人たちだ。 そもそも、僕には科学者がなんで教祖といわれるのかわからん。

ぼくは、勉強ができない

ぼくは、勉強ができない。だから、学校はつまらなかった。 高校くらいは、船長が行かしてくれると言ったけど、 ぼくは行かんかった。 つまらんのだから、行く必要はないと思ったし、 どのみち、漁師になるのだから、早く船で働きたかったし。

遊廓

ぼくの住むこのあたりは、「貧民街」と呼ばれている。 正しくは「低所得者層居住区」というのだが、 みな、そんな言い方はしない。「貧民街」である。 この街のそばには、『ヨシワラ』という遊廓がある。 『ヨシワラ』は王宮公認の遊廓だから、 そこにいる女…

2000年王朝の王宮

ぼくは、この王国が好きだ。 なにより、この王朝は2000年以上も続いているということが、ぼくら国民の誇りだ。 なかには、そんなの作り話さと言う人もいるけれど、ぼくは、そうは思わない。 今の国王も好きだ。尊敬している。 国王は、国民のほとんどに、尊…

蟹漁船の歌をうたう

「さっさと仕事をしろ」という、船長のがさつな怒鳴り声には、 いつもウンザリしている。けれど、口答えなんてしようものなら、 後で ”しこたま” ゲンコツされることは分かり切っている。 蟹たちは、夜になると海面近くまで浮上してくる。 蟹といっても、普…

この星に似た惑星

39光年先に、この星に似た惑星があるという。 その星には、生命はいるのだろうか。 いたとして、僕らと同じようにヒト型の生き物だろうか。 いるかもしれないし、いないかもしれない。 この星に僕らのような生き物がいるのは、偶然かもしれないし、必然なの…